2021/04/07

web料理通信 福島県郡山市の色の未来を豊かにする人たち

web料理通信の取材で、2年ほど前から福島県郡山市の農家や飲食店など、食にまつわる方々を取材させていただいています。

これまでも、郡山ブランド野菜作りを牽引する鈴木農場・伊東種苗店代表の鈴木光一さんや、300年以上続く酒蔵仁井田本家蔵元で杜氏の仁井田穏彦さんなど、福島の土地に根ざした食文化を守ろうとしている方々にお話を伺って来ました。
これまでの記事は、2019年12月のこちらや、2020年12月のこちらでご覧になれます。

そして今回は、生産者ではなく小売店と卸の立場で活躍しているしのや代表の篠原祐太郎さん取材し、お話を伺っています。




お忙しい時間を頂いているので、たとえ短い時間でも芯のある話を伺いたい。
どこかで聞いたような話ではない、その方ならではの経験や考え方を聞き取れるように。
でもいざ話を伺い出すと、取材というよりも、人としての生き方を教わっているような気持ちになります。

福島県郡山市で出会った方々は、個々の経験から得た生き方の哲学を持っていました。
震災でとてつもない苦労をしてきたことももちろん伝えるべき事実ではありますが、そこからいかにして、自分の人生の在り方を探り当てて来たかという、その日々のもがきと積み重ねにこそ、学ぶべきものが多い。

今のような先の見えない状況に対しても、郡山の方々は泰然自若として、頭の中をフル回転させながらも、粛々と働き暮らしているように見えました。

そんなことを思いながら取材した記事です。時間がありましたら、ぜひご一読下さい。


2021/03/26

さよなら、ランドセルデイズ



いつも通りのランドセル姿で登校するのはこれが最後。
あんなに背中の面積を占めていたランドセルも、
6年後にはグッと背中の高い位置に来てる。
子供だけど子供じゃないような、そんなセリフや仕草は、
これからますます増えていくんだろう。

でも、カモーン!どんとかかって来なさいな。
これからは親もますますぐんと腰を低く落として、
サンドバッグみたいになりながら関わっていくよ。
やがて離れていく君たちを、自由に、逞しく羽ばたかせるために。
その日までまだあと何年か、親の役割を全うさせて貰います。

でもさ、やっぱりちょっと寂しい。
こうやって、親も子離れの準備をしていくんだね。自分の親はどうだったんだろうか。

ベランダから学校に向かう子供たちをすっぴんのまま眺めて、しばししんみり。
はっ、紫外線ガンガン受けてる。いかん!

cakes連載「ポルトガル食堂」春キャベツと鶏の柚子胡椒蒸し

cakes連載「ポルトガル食堂」更新しました。


優しい甘みと食感の「春キャベツと鶏の柚子胡椒蒸し」
https://cakes.mu/posts/33418


もうすぐ春!の3月は、春キャベツに備えてキャベツでつまめる料理。
まずはレンジでチンするだけの蒸し物。
キャベツの甘さや鶏のうま味に柚子胡椒のシャープな辛味をきかせ、
レモンの酸と香りで爽やか仕上げ。

合わせる3月の推しワインは、
ポルトガルのミーニョ地方で作られるヴィーニョ・ヴェルデ。
すっきりの中にうま味の芯を感じる、ポルトガルの緑のワインです。
春を待つ今の時期によく似合う、爽やかな酸味や柑橘のような香りにかすかな甘味もあり、
しかもアルコール度数は低めの10%で食事にも合わせやすい。
醸造家のヴァスコ・クロフトは、ぶどうの農法も醸造工程もできるだけ自然のままがモットー。
ラベルデザインそのもののような爽やかな味わいが、春キャベツの甘さにも寄り添います。

「アフロス テン」2291円(税込)
扱いは @wine.kishimoto 🍷

2021/03/08

ひな祭り

ひな祭りは女の子の成長を祝う日。
世界中の女の子に幸あれ。
Happy the girl‘s festival !
Today is the day to celebrate the growth of young girls 🧒👧🏻👩🏼👩🏽✨❤️ 



朝届いたスペイン生ハムでちらし寿司と、
函館のいくらを散らした大きな茶碗蒸しに、
マッシュルームのサラダは私のつまみ用。

娘、まずは大好きな茶碗蒸しにまっしぐら。
吸い込むように数分で食べ終わったら続いて私の分もペロリ平らげ、あと2皿はいけたらしい。
なんか足りなくてすみません、来年からは茶碗蒸しメインにします。

しかし最近キミの必要量が読めない……。
いっそラーメン丼で作る⁉︎

2021/01/23

辛苦を彫む人。向田邦子のこと

青山スパイラルで開催中の、向田邦子没後40年特別イベントへ。ファンとしては、微かな残像を求めて逢いに行くような気持ち。密かにどきどきしながら。きっとそういう人は多いと思う。




向田作品の魅力には既に多くの評が出ているけれど、私が好きなのは水上勉が「思い出トランプ」の解説で書いた、直木賞に推したときの回想を綴った言葉。

ーーわずか20枚前後の短編3冊であったけれど、誰もが真似できぬ辛苦の世界へ入って彫(きざ)みこんでいるーー

そう、書くというより彫みこんでいる。そして、彫みこみ方が入念なのだ。容赦なく周到で、読んでいる方はあまりのリアリティに、読むというよりは覗き見してしまったような気持ちにさえなる。だからしばらくすると、もう一度覗き見してみたくなる。

向田作品は、生きている限り誰もが逃れられない辛苦を、滑稽にすら思えるように物語に仕立てる。全くジャンルは違うが、松本清張の作品にも同じことを感じるし、中島みゆきや宇多田ヒカルの歌詞にも。超訳になるけど、最近なら米津玄師の歌詞にも似たものを感じる。突き抜けた、辛苦を作品に彫みこむ才能達。

もし私が好きな作品を一つだけ選ぶなら、短編「大根の月」。子供が幼い頃、切れる包丁をしばらく持たせられなかったのは、間違いなくこの短編のせいでもある。

思い返すと、私が最初に向田作品に触れたのは、NHKのドラマ「阿修羅のごとく」。まだ9歳だったから意味はよく分からなかったけれど、子供が見てはいけないものを覗く感じで、妙にわくわくしていた。有名なテーマ曲は、演出家の和田勉が、トルコ軍楽隊が演奏しているのを持参したレコーダーで録音したものを元にしていたそう。あのオープニングも忘れられない。昭和は今より、大人の事情をあからさまに表現した時代だったのかも。

展示の詳細は @mukodakuniko_kakeru

開催は今週末1/24まで。
写真は「向田邦子が選んだ食いしん坊に送る100冊の本」の展示。知ってる本があるだけで、胸熱になってしまった。