メジャーでサイズを測りながら、次々と書いていきます |
大きな部分を決めていきながら
並行してやったのが
持ちものリストアップ。
自分の持ち物を
ざっと書き出します。
このリストは、
これから造る家具やそのほか既存の収納スペースに、
今持っているものがきちんと収まるか、足りないとすればどのくらいスペースが必要かなどを、
建築家が考える基本情報になります。
リストアップの作業、
大変かと聞かれれば
もちろん手間はかかりますが、
考えてみるとこれまでの引っ越しでも
ざっくり書き出していました。
こういう作業、嫌いじゃない。取り掛かるまでがちょっと面倒ですが。
それからこの作業、収納の目安を図る以外に、
持ち物整理の役目も果たせます。
A4の紙にアイテムをひとつずつ書き出しながら、
大物家具や家電などはサイズも書き出し、このまま使うか処分するかなどを再検討できる。
洋服や靴、小物類も改めて書き出していくうちに、
処分するかどうかを冷静に考えることができます。
本、書類、雑誌、食器や調理器具、ストック食材など、
改めて家の中にあるものを確認できる絶好の機会です。
pinterestで気になったキッチンの雰囲気をピン |
こうしてこまごました持ち物のリストアップをしながら、
並行して進めたのが造作家具のイメージ固め。
仕事の空き時間に目ぼしい家具ショップを覗き、
これから職人さんにオーダーする
造作家具のイメージを固めていました。
都内はもちろん、
ちょっと離れた近郊のビンテージ家具ショップなど、
とりあえず自分が気になるお店を訪ねては、
家具をひたすら見る。
それから、
自分の好みの家具のイメージを固めるには、
リアルな店舗の家具チェックだけでなく、
pinterestなども
とても手軽にビジュアルチェックできて
便利なツールです。
アップされているインテリアpicの中から、
気になったものを自分のボードにどんどんピンし、
ときどき見返してみる。
自分の好みの傾向がなんとなくわかります。
apartmenttherapy.comなどの
海外のインテリアサイトも面白いです。
あるいはインテリア雑誌などをめくって、
気になる家があれば、
どうしてその家が気になるのか
自分で考えてみるのもいい。
そうやっていくうちに、
自分が好きな部屋や家具のテイストが、
よりはっきりと視覚化できます。
目黒のショップ「コンプレックス」で気になった家具 |
私の場合、
オーダー家具は、
キッチン周辺に引き出し付きカウンター、吊戸棚と、
食器その他を収納するパントリー。
ダイニングには、
飾り棚と、仕事道具をしまう
造りつけの収納。
部屋のサイズに合わせていちから作るオーダーメイドなので、素材、色、取っ手などのパーツなど、自分の好きなように造ることが可能です。
ただ、自由度が高い分、
自分が本当に作りたいものがはっきりしていないと
依頼の内容があいまいになりがち。
同じナラの無垢材でも木の色や表情は全く違うし、
仕上げをどうしたいのかなど、
案外細かい部分が
部屋全体の雰囲気を作ったりします。
だからこそ、
自分が作って欲しい家具のイメージを
職人さんと共有できれば、お互いに安心です。
素材のことなど細かいオーダーを言葉で伝えるのはなかなか難しい。
ビジュアル資料の方が、イメージが簡単に伝わります。
私は、訪ねた家具ショップで見た気になる家具の写真や
ピンタレストのpicなどをいくつかプリントアウトし、
職人さんと建築家の田邉君に、これらのサンプルのどういう部分が好きなのか、
それをどんな風に使いたいかなどをじっくり聞いてもらいました。
上記のイメージを混ぜ込みながら、
できたキッチン回りがこれ。
使いやすいサイズを出してもらい、
あとは自分の好みを伝えてお願いしました。
背の吊戸棚は片扉のスライド式で、
抜けと使いやすさを両方得られます。
脇のパントリーは下の部分を抜いて浮いている造りつけにしてもらい、
後からラフィアのふたつきボックスを購入し、
乾物や保存食類を中にストックしています。
全体のバランスを見ながら造作家具を配置できるのが、 建築家によるリノベーションの嬉しいところ |
より使いやすくしています。
今でもときどき
時計の位置を変えたり
植物を吊り下げたりしながら、
小さい模様替えをしています。
家のあちこちに余白があると、
遊びがいあって楽しいんです。
★リノベ心得 その7
好みのイメージを伝えるなら、
写真などの
ビジュアル素材を見せながら、
言葉でさらに希望を伝えよう。
ヘアサロンでなりたい髪型を伝えるのと同じ。
理想のイメージを伝えるなら、
まずはわかりやすいビジュアルが一番!
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