2017/05/19

dancyu5月号のこと

最近の仕事の一部です。

dancyu5月号では浅草「田毎」、恵比寿「焼肉鶏gg」について、
新しい店の連載では、渋谷区富ヶ谷にできた「お惣菜と煎餅もんじゃさとう」について執筆。

「田毎」は焼鳥はもちろんですが、欠かせないのが釜飯。いつもお店に行くと、鳥釜で〆るか鮭釜にするかでお約束のように悩みます。本当に毎回、しかもかなり真剣に。
長い間通っていたお店ですが、今回取材で初めて大将のお顔を拝見しました。
誌面の都合で原稿には書ききれなかったのですが、店の育った様子や釜飯の味の秘密、仕事の仕方、銀座のあの店となんとなく似ているものを感じる訳などをようやく知り、なるほどと腑に落ちることがたくさんありました。何しろ、もう50年以上もスタイルを変えずにやっていらっしゃる。信条は、よそはよそ、うちはうち、ときっぱり。家族を食わせるため、と言いながら、自分が正しいと思う仕事を淡々とされている姿が粋でした。なかなか真似できることじゃない。地道に積み重ねることが一番難しいもの。

富ヶ谷「お惣菜と煎餅もんじゃ さとう」は店の紹介をしながらも、本当に書きたかったことはこの店がどうして生まれたのかという理由の部分。誌面には左下に小さく箱組で書き添えてあります。本文に書ききれなかったけれど印象に残っている話も。富ヶ谷もやはり高齢化が進んでいて、午前中はお惣菜を買いに来る年配の方が非常に多く、みなさんお話相手を探しているご様子だそう。人恋しい独り暮らしの人間がいかに多いかということ。買い物が独り身の方達の社交の場になるよう、行政で工夫できないものか。そんなことを思った取材でした。あと、ここのもんじゃは独創的味の組み合わせがかなり面白いんです

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