2015/03/27

リノベーションその⑤ 間取り決定まで

家の間取りは元々2LDK。
和室、リビング、ダイニング、クローズのキッチン、寝室、バスエリア。
廊下が水回りとリビングダイニングのゾーンを仕切る感じで、
間取り的には少し閉じた印象がありました。
ひと昔前の日本の家によくある、
個別の部屋をできるだけたくさん作って、
プライベートを守り部屋数を生むことが大事だった流れが感じられます。

せっかくリビングが東南角で明るい陽射しがたっぷり入るのだから、

できればこの陽射しをキッチンやダイニングでも共有したい。
ということで、
基本的な部屋の構造は変えずにできるだけ壁を取り払い、
表層的なリノベーションを中心に考えました。
構造を変えないことは、
大きなコスト削減にもなります。

具体的に考えた間取りの大きな変更は次の3つ

・和室は仕様を洋にして子供のスペースに
・キッチンの壁は取り払ってダイニングとつなげオープンに
・寝室とダイニングの動線を作るため、新たに壁に扉をつける

早速図面完成に向けて、

田邉君と本格的な打ち合わせ開始です。

田邉君の最初のプランはとても大胆でした。

リビングに続く和室は壁も全てとっぱらってリビングとつなげ、
全体的に広い空間にする。
必要なときに、天井から吊り下げたクロスなどで
壁のように仕切るというもの。
これ、彼の家でも実際に取り入れているアイデア。
とても可動性のある自由な間取りです。
うちはリビングと隣室の3面が窓なので、
クロスなどの仕切りを取り払えば明るい大空間になります。
その解放感たるや……
やってみたい!

でも。

冷静になって考えてみると、
子供が大きくなっていけば、
やっぱりリビングとの壁が欲しくなるんだろうなあと。
もしかしたら、数年で壁を作るってことになるかも。
それなら、最初から壁をつくった方がいいのか。
でも、壁があるとキッチンには陽射しが行き届かないし、それは惜しい。
光は部屋のあちこちで感じたい。

この壁問題は結局最後の最後まで

悩むポイントになりました。
ガラスブロックの壁にして光を入れるとか、
上部は抜けのある壁にするとか、
いろいろとアイデアは思いつくものの、
これだという決定打にはならない。
ここは妥協してはいけない壁だったので、
打ち合わせを重ねて粘りました。
何度も何度もやりとりし、
田邉君、何度も図面を引いてくれました。



つい、覗きこみたくなる

結局1ヵ月近く経って最後の最後、

もう図面を決定して着工しないと、
年内に引っ越しできないというリミットぎりぎりで
田邉君が新しいアイデアを出してくれました。
格子状の抜けのある、
現在の壁のしつらえです。
格子の下にはキッチンパントリー。
扉の幅を合わせて調子を整えました。
飾り棚にもなります。

キッチンと隣接する向こう側の洋室は
いずれ独立した子供部屋にする前提。
格子の抜けの部分は、
娘が具体的に壁を望んだら、
布でもスクリーンでもガラスでも
適した仕切り方を考える。


ちびっ子が部屋で遊ぶ様子もここから見える

図面を睨んでいた2人で、
これだ!とようやく出口を見つけたときは、
粘って良かったとほっとしました。

結果的に、
間取り全体で一番悩んだ壁のあしらいが
部屋にリズムを生むポイントにもなりました。
ようやく、正式な図面に間取りを落とし込める。

ほっとしたけど、
やることはまだまだあります。
選択&決断の嵐はむしろこれから。
でも、とりあえず良かった!





★リノベの心得 その4
ギリギリまで、粘るべし

こんなに悩んだら建築家に悪いなあとか、
もう難しいからいっか、迷うの面倒だし、などと妥協すると、
住み始めてから後悔します。
自分が納得できるまで、
考えて考えて考えて打ち合わせる。
いい案が出るまで粘るべきです。
なぜならこれは、
自分自身が人生の一部を過ごす大切な空間になるのだから。

…仕事と一緒!

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