2017/04/26

東京ミッドタウンIDÉEカフェ「あなたと旅するポルトガル」第1回開催

4月14日(金)の夜、東京ミッドタウン3階にあるIDÉE CAFÉ PARCにて、「あなたと旅するポルトガル」の第1回を開催しました。
ポルトガル食文化パンフレットと、ワインリスト
このイベントは、毎日忙しい旅好きのみなさまに、ポルトガルを旅するような気分を味わいながら、ポルトガルのワインとおつまみを東京で楽しんでいただきたいと、IDEEの方々と一緒に企画しました。

参加者の皆様には、このイベント限定で製作しました、ポルトガル食文化&ワインの紹介パンフレットと、毎回ご提供するワインリストをお配りします。最初にパンフレットを元に旅の写真などをお見せしながらショートセミナーを行い、その後はご自由にワインを楽しんでいただくという流れです。



パンフレットには、ポルトガルの食とワインのお話を
簡単にまとめています

4月のテーマは春。華やかな香りや色が楽しいポルトガルワインをご用意し、全8種を飲み比べていただきながら、ご自分にとってのお気に入りを探していただきました。


会場で気に入ったワインを家でも飲めるよう、
ワインを購入できるウェブサイトもご案内しています。


8種類を制覇するのに、2時間はあっという間!
おつまみは、いわしと紫玉ねぎのヴィネガーマリネ、6種のハーブサラダ、ポルトガル産オリーブのピリ辛マリネ、たらとじゃがいものピポグラタントースト。


いわしやたらなど、今回のおつまみは魚介系でした
乾杯は、LuisPatoの土着ぶどう品種マリアゴメス主体のエシュプマンテ。華やかな白い花の香りに、かすかに口に残るぶどうの渋みがあと引く辛口。ホロ苦い野菜が多い春に合うと思います。

マリアゴメス主体のエシュプマンテ
ぶどうの渋みがあと引く辛口は、
山菜やたけのこの天ぷらなどと合わせても

春らしい、ロゼのエシュプマンテもポルトガル土着品種が主体。Nieport社のロゼのポートは、ひと口飲んであちこちから感想が漏れる、反応が大きかったワインのひとつでした。
春らしい、ロゼのエシュプマンテにロゼのポート

ロゼ、白だけじゃなく、もちろん赤も。こちらは10年来の友人が作る、スマートな赤。ポルトガルの赤に親しんでいる私には、ちょっとスマート過ぎてびっくり。でも、ポルトガルの新しい風って感じでしょうか。やはり春にぴったり。


やっとご紹介できた、古い友人が造るDORY赤。
力強いまろやかさと、ぶどうの広がる香りが癒し系

ヴィーニョヴェルデももちろんあります。今回は味わいしっかり、旨味系のヴェルデ。春はシュワシュワもいいけれど、こういう膨らみのあるヴェルデの白もいいなと思うのです。



ヴィーニョヴェルデの中でも、
アルヴァリーニョとトラジャドゥーラで旨味しっかり。
春の心地よい暖かさにぴったり
ラストはマデイラワイン。これまた大反響。どこで買えるのかをたくさん聞かれました。ワインや料理をご紹介して、これどこで買えるの? これどうやって作ったの? という質問をいただくことが、一番ダイレクトな参加者の感想だと感じます。


BARBEITOのマデイラワインはミディアムスイートを。
この味わいは、一度飲めばはまる人多数

ワインと旅なら、話は尽きません。でもちょっとしゃべり過ぎました
1回目は12名のお席が満席となり、最後までとても賑やかに楽しんでいただくことができました。ワインがあれば、コミュニケーションもスムーズ。席の近い方同士で知り合いになったりと、出会いもいろいろ。ご参加いただいたみなさま、改めて、どうもありがとうございました。

今後のスケジュール
2回目は5月26日(金)18:30~20:30
3回目は6月15日(木)18:30~20:30
ともに会費5000円の予定です。

今回大変好評でしたので5月以降はお席を増やし、20名分ご用意するべく現在調整中です。ワインも協賛いただける会社が増えましたので、10種を予定しております。

ちなみに、このイベント企画は8月まで毎月開催予定です。次回はもう少しコンパクトにお話をまとめるべく準備し、旅の写真もいろいろお見せしたいと思います。
お申し込みはこちらか、IDEE CAFE PARC 03-5413-3455までお電話でどうぞ。

2017/04/14

ポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデ協会が主催する、和食とVVの夜

桜咲く4月の夜、
ポルトガルから来日中のヴィーニョ・ヴェルデ協会主催による、
ジャーナリスト向けディナーにご招待いただきました。
ワインジャーナリストの方々はフランス語に強い印象。
中には5か国語話される方も。密かに変な汗が出ました

協会のカルラ・クーニャさん、キンタ・ダ・リシャの醸造家カルロス・テイシェイラさんなどと、ざっくばらんに意見を交わしつつ、アットホームな雰囲気の中、ワインと和食のコンビネーションを楽しみました。

この日のヴィーニョ・ヴェルデは、微発泡でフレッシュなものから、発泡させない熟成を意識した単一品種のものまで幅広い味わが並び、何がどれと合うかを徹底的に組み合わせるいい機会をいただきました。

ほろ苦系の山菜や、菜花のように青い旨みがあるものや、筍のようなやさしい味わいがある野菜は、総じてとても相性がいい。香ばしいごまのアクセントもいい繋ぎになる。微発泡のものは、揚げ物のクリスピーさとはもちろん合うのだけれど、ただし塩気はしっかり決めた方がいい。中途半端な塩気だと、ワインに負けると感じました。

蕗味噌のほろ苦さと味噌の発酵させた旨みは、アルヴァリーニョ100%のワインをぐいぐい呼びました。個人的に、これはこの日一番のマッチング。蕗味噌、偉い。

そして、以前マデイラワインを飲んだ時にも感じたのですが、ほのかな甘みを感じるワインと相性がいいのが、新生姜で作る甘酸っぱいガリ。ガリはほんと、いいアテになります。ガリがあれば、繊細な寿司もコントロールできるかなと感じました。

刺身は、ワインの酸味とぶつかると、ともすると魚の生臭さが立ってしまい、ときにワインと喧嘩しがちですが、和ハーブの大葉や穂紫蘇、あるいは塩昆布などを組み合わせると、お互いに急接近。もちろんカボスなどの柑橘系を絞っても。ひと工夫でかなり違います。昆布〆にするとミネラリーなワインと非常に合わせやすく、楽しい。

一口に和食と言っても色々ですが、私はやっぱり、ヴィーニョヴェルデは和食と両思いと言っていいなと感じました。個人的には赤のヴィニャオンと肉料理の相性も確認したかったけど、それは自分の家で楽しもう。

出会いや発見がたくさんあるポルトガルワインはやっぱり面白いと、強く感じた夜でした。ワインと和食の相性。私の場合は、まずは普段の食事とどう合わせるかが、目下最大の興味です。