2016/01/14

リノベーション⑦ 床材探しツアー

引っ越し当時。リビングはスコーンと抜けた空間

リノベーションと引っ越しが終わってはや1年。


昨年の今頃は引っ越し後の片付け真っ最中で、
開いても開いてもなくならない段ボール箱がようやく完全撤収できて、ほっとしたっけ。

片付いてすぐ、来客があり。
週末はほぼ毎週、娘の保育園の卒園記念DVDを
ママ友達とわが家で編集していました。
世代や仕事分野の違う働く母親が一緒に仕事をする珍しい機会。
みんな仕事が早くて、勘が良くて、手早い!頼もしい!

ママ達と一緒にやってきたちびっこ達は、リビングスペースではしゃいでいました。

何もない空間も、
それはそれでよかった。
そのままソファのない生活が半年以上続きました。


ソファが入ると、逆に空間が広くなったように感じます。
物のサイズ感が、空間の広がりを実感させてくれるのでしょう
昨年秋にちょうど良いソファに出会い、リビングらしい空間に。
このソファ、
継ぎ目がないフラットなクッションだからか寝心地が最高。
写真では紫がかって見えますが、
実際は紺色に白のごま塩柄の生地。
アメリカのアウトドアウェア
「ブラウンズ・ビーチジャケット」の生地を使っています。

もうかれこれリノベから1年経っていますが、

リノベの話はまだ途中。
引っ越し後も、
新たにキッチンや玄関に手を加えたりしています。
やはり、住んでから気が付くことも多いもの。
家は住みながらできていくものだということを実感中です。
そんなことも含め、ぼちぼち続きを書いていきます。




では、話の続きは床材探しから。

フローリングに絨毯、タイルなど。

床の素材を絞りこむ前に、
ざっとどんなものがあるのか候補を見てみたい。
そんな人も多いと思います。
こだわりの強い方ならここは絶対でしょう。

そんなときはできれば、
建築家やリノベ会社の担当者のプロと一緒に
素材の専門店へ現物を見に行くといいと思います。
私は数日ツアーを組んでもらって、
建築家の田邉君と見て回りました。
見た目の良さだけでなく、自分の家で使ったときにどうなるかといったアドバイスが
その場で即座に帰ってきますから、
ちょっとした疑問や悩みもすぐ解決して効率よく吟味できます。

床材、壁材などの素材と一緒に
バス・トイレなどの水回りアイテムもチェック。
バス・トイレはそっくり新しいものを入れ替える予定だったので、
パナソニック、TOTO、LIXILといったメーカーのものを
一緒に見て回りました。

大半の人が初めて訪れるであろう、建材や水回りのショールーム。

広いです。賑やかです。展示物が多いです。情報だらけ。
遊べないディズニーランドみたいです。
ポップコーンの販売はないですが。

あんまりいろいろなものがあるので、いったいどっからどう見ればいいのやら。
ぼんやり歩いているとあちこち興味が飛びますが、
なんとなく回るのは失敗のもと。
時間ばかりかかって疲れるだけです。
これが、プロと一緒だと断然早い。
とくにバストイレなどの器機類は、
予算が決まっていれば選べるものも自然と絞られます。
あとは色やパーツの選択で、悩むべきポイントは大体決まっている。
専門家と一緒なら、こちらからの具体的な質問もコンパクトになるし、
どこを確認するべきかがあらかじめ分かるので合理的。
だから忙しい人は、断然プロと一緒がおすすめ。

バストイレに予算を取って、
オリジナルでバスタブや床や壁を好みに組み合わせたい人なら、
もっとグレードの高い輸入ものを扱うショールームなども見るべき。
実際、予算に余裕のある場合はオリジナルで組んで作る方も多いそう。
我が家の場合、ユニットの内容などはシンプルで実用的であれば良しとしました。
予算があれば遊んでみたいけれど、床と壁にまず投資が基本ルール。
なのでごくごくシンプルなものを選び、半日で決めました。


カラーバリエ。これ、ほんのごく一部
話を床材ツアーに戻して。
この体験はとても面白かった。

私は当初、キッチンやトイレ、

洗面所などの床は
タイルを考えていました。
ポルトガルであちらの家の
キッチンや玄関のタイル使いを見て、
タイルの柄や色のアクセントって
いいなあと思っていたんです。
壁はシンプルにして、
床にパンチがあるって面白いなあと。

でも、田邉君はどうも賛成しかねる様子。

実は彼自身が自分の家のキッチンを
タイルにしたんだけれど、
滑って転ぶことが少なくないらしい。
「グラス割れると面倒だよ」
「冬裸足だと寒いよ」
確かに。
家の中は裸足が多いし、
寒いの苦手だし、
グラスやら皿を落とす可能性を考えると、
小さい子がいる今の我が家のキッチンには
タイルはちょっと向かないかなあ。


毎日気兼ねなく使える場所にしておきたい。

ということで、現実的な塩ビタイルにしました。


サンプルを出してもらい、床に敷いて撮影できる

それにしても、塩ビタイルって名前、

どうもピンとこない。
なんだかテンション下がりますよね。
しかーし。
違うんです。
実際に建材のショールームに行くと、
見事に固定観念が覆されました。
日本人の物づくりの研究熱心さと
商品開発力にはいちいち感動します。
塩ビタイル、質感も色もバリエーションがいろいろあって、とにかく面白い。
知らないって損ですね。
写真のようなトーンを抑えたもの以外にも、
表面がざらついたもの、織が入っているもの、
タイルのようなモチーフのものなど
いろいろあり、しかもお掃除も簡単。
素足で歩いて気持ち良し。
水回りに最適です。

色ものを市松のように組むか、

小さいサイズのものを敷き詰めるかなど
さんざん悩みましたが、
結局シンプルに、
大きめの白を並べることにしました。
でも、ただの白ではなく、
刷毛目のあしらいがさりげなく入っているものです。
だからつるんとフラットにはなりません。

使っている現在はどうかといいますと、

掃除はしやすいし、歩き心地もいいし、
見た目も良し。
塩ビで大正解でした。


最初は楽しいけど、やがてへとへとに
さらに、床材探しは続きます。
次は絨毯。

五反田を経て、
こちらは六本木の絨毯メーカー。
とにかく広いです。

リビング、ダイニング、子供部屋で1種類、

寝室でもう1種類の絨毯にしようと
考えていたので、まずは色で選びます。

ひとつは濃いブルーで、

ひとつはアイボリー。
ブルーは色のトーンを、
アイボリーは明るさと質感を特に吟味。

サンプルの端切れを出してきては、

ひたすら並べて比較し、
持参した漆喰壁の色見本と比べたり。
とにかく気になったら全部トライ。
そして戻す、トライ、戻すの繰り返し。
ウェディングドレスだってこんなに試着しません。
まだ決まらない、まだまだ決まらない。



いくつも見ているうちに、
欲しいものがないんじゃないかと弱気になったり

始めは宝探し気分でワクワクしているんだけど、
あんまりピンとくるものが出てこないと
段々心配になってくる。疲れてく。
自分の欲しい絨毯は、
もしかしたらないんじゃないか。
もう見つからないんじゃないのか。
絨毯やめるべきか。
何が欲しかったんだっけ?

いえいえ、そんなときこそ粘るべきです。

粘るが勝ちです。
ないと思っているのは
疲れて見たくなくなっているだけ。
ここからが踏ん張りどころです。
余計なことは考えず、
とにかく探す。
ちょっと休憩を入れてお茶でも飲んで、
再び絨毯の森へ。

そうやって探しに探して

気になるものが出てきたら、
持ってきた壁サンプルと垂直に並べて
イメージを広げます。

これがどーんと広がるとどんな空間になるだろう。

明るすぎないか、家具との相性はどうか。

そして、最後は決断です。

一人暮らしの小さなスペースとは違って、
リビングやダイニングはそれなりの広さがあるから悩ましいのですが、
そんなときこそ直感を大事に。
床と壁が決まれば、
部屋の雰囲気はかなりできてきます。
最初に作りたいと思った雰囲気を思い浮かべて、
いざ絨毯大量購入!

★リノベ心得 その6

見つからないときも決められないときも、
あきらめないで粘るが勝ち

疲れるけど、よーく考えて、想像して、粘ってあきらめない!

建材探しって、なんかの試合みたいです。

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