「Cozinha Tradicional Portuguesa」(Verbo刊)より。 手前が定番、奥は赤ワインのシロップに漬けた昔からのもの |
それはrabanadas(ラバナーダシュ)。
ポルトガル全土で作られるクリスマスディナーの定番デザートのひとつです。
ポルトガルのスイーツは基本的にお砂糖たっぷりが多い。どうしたんだこの甘さは、砂糖の量を間違ってないか?といちいちびっくりして、頭がキーンと割れそうに甘いものがあちこちにあります。
修道院系の菓子はその典型。
でもこれは修道院系ではありません。じゃ、甘さは普通レベルかというと、うんにゃ、違います。やっぱり甘い。
仕上げの砂糖とか、グラニュー糖じゃなくて粉糖にすれば軽くていいのになあ、とか、卵液の砂糖、もうちょっと少なくてもいいのにと思うのですが、それを言っちゃーおしまいよ、それをやっちゃーポルトガルスイーツじゃないのよお嬢さん(お嬢さんって誰だ)、という声がどこからともなく聞こえてくる気もします。甘いからこその、ポルトガル菓子。なのかも。
たっぷりの卵液にパンを浸して、ギューッとしぼります。 |
ポルトガル北部のミーニョ地方、アフィーフェ村にあるレストラン「アズ・ダ・キンタ」の料理人ローザから習ったレシピはとてもシンプルでした。
まずは卵と牛乳、砂糖を入れたたっぷりの卵液にパンを浸します。パンが固い時は柔らかくなるまで。ちなみにこのとき使ったパンは、フランスのバゲットのように気泡がたくさんあるものだから、ギューとしぼっても大丈夫。
たっぷりの油で、焼くのではなく、揚げます |
絞ったら形をととのえ、たっぷりの油で揚げます。そう、ラバナーダシュは揚げ物です。
バターで焼く、という展開のレシピには出会いませんでした。オリーブオイルで揚げる、というレシピならありましたが。
にしてもこの写真、コロッケ揚げてるみたい…。
全部食べたら次のご飯が入らないぞー |
揚がったら網にのせて余計な油を切り、グラニュー糖、シナモンをふりかけて完成。手のひら大、どっしりした厚みでボリューム満点。
私はこれ1個をなんとか食べましたが、ポルトガルのおじさん達の中にはこの程度のスイーツなら、食後に2、3個食べちゃう人もいます。
スイーツ男子ならぬ、スイーツ猛者があちこちにいるポルトガル。コンフェイタリア(お菓子と軽食の店)にはおじさんだけのグループだって珍しくないぐらいです。
このラバナーダシュ、定番菓子なのでバリエーションも豊富。
料理の本をめくると、基本の卵液にはちみつやシナモン、レモン汁を加えたり、あるいは先に甘い牛乳の液に浸してから卵液を絡めて焼き、砂糖をまぶしたり、赤ワインシロップに漬けこんだり。仕上げにポートワインを使ったアレンジもあります。ワインシロップに漬けるレシピは、ひと晩浸しておくというものもある。
普通においしい |
ちなみにこれはうちのフレンチトースト。
甘さ控え目が好きなので、ポルトガルスタイルのレシピじゃありません。
バゲット6切れに対して
甘さ控え目が好きなので、ポルトガルスタイルのレシピじゃありません。
バゲット6切れに対して
卵1個
牛乳100~120cc(ヨーグルトのあるなしで調整)
砂糖小さじ2
ヨーグルト(あれば)大さじ1
をよく混ぜ卵液を作ります。
ヨーグルトを混ぜると、少ししっとりします。
牛乳100~120cc(ヨーグルトのあるなしで調整)
砂糖小さじ2
ヨーグルト(あれば)大さじ1
をよく混ぜ卵液を作ります。
ヨーグルトを混ぜると、少ししっとりします。
バゲットは2㎝位の厚さに切ってよく卵液に浸します。食パンなら、耳を切って浸した方がしみ込みが断然早い。
卵液がパンの中までしみ込んだら、バゲットなら軽く絞り、フライパンにバターをゆっくり熱し、片面は弱火でふたをしじっくり焼いて、いい色になったら返して反対側もゆっくり焼く。
お皿に盛り、粉糖を茶こしなどで振りかけて出来上がり。
卵液があまり甘くないので粉糖はたっぷりと。さらにはちみつやメープルシロップ、果物を添えてもいいですね。
私はマスカルポーネチーズをつけながら食べるのも好きです。
卵液があまり甘くないので粉糖はたっぷりと。さらにはちみつやメープルシロップ、果物を添えてもいいですね。
私はマスカルポーネチーズをつけながら食べるのも好きです。
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