2020/11/28

日本旅行作家協会「旅の良書2020」を頂いて

日本旅行作家協会「旅の良書2020」に選ばれました。
実は昨年は森まゆみさん、内田洋子さんなどの作品も選ばれていて、
お二人のファンでもある私はその事実が特大のご褒美でした。

その記念証書が編集者の松本貴子さんに届いたということで、
受け取り改め授与式という名の小さな料理会を、
エディトリアルデザイナーの中川純さんなどとこじんまりと開催しました。
滅多にない祝い事ですし、一緒に本作りを並走してくださったお二人に、
ちゃんとお礼を伝えたかったのです。

一緒に駆け抜けてくださった、
編集者の松本貴子さん、エディトリアルデザイナーの中川純さんと


松本さんも中川さんも、
1冊目の「ようこそポルトガル食堂へ」を書いたときからのご縁。

まだ誰の目にも触れていない原稿を最初にお二人にお渡しして、
率直な感想を伺うときの緊張感はなんとも言えません。
お豆腐が形になる前の、豆乳ににがりを注いでいるような、
いや、注がれている豆乳の気分。
豆乳になったことはありませんが、そんな心のありようです。
思わぬ一言がヒントになったり、あるいは元気づけてくれたりするのです。
本の第5章、マデイラ島の旅の話を夜中に書き上げて松本さんにお渡ししたら、
朝イチで「起き抜けでしたが一気に読みました」と返事を頂いて、
その感想に編集者独特の興奮の余韻を嗅ぎ取り、
この感じでいいのかもという安堵や少しの自信が持てたのです。

本の中の写真は私が道中に撮影したものですが、
私は写真家ではありませんから、ときとして暗かったり、ピンが甘かったり、
ちょっと不安定な写真を撮ってしまったりしています。
自分自身が雑誌編集者時代に、素晴らしい写真家達の仕事を
ポジフィルムで散々拝見していたのですから(私はポジのラスト世代)、
自分の写真のあらがいやになるぐらい見えてしまいます。
でも、デザイナーに渡せる写真はそれしかないから仕方がない。
そんなとき中川さんは、
「馬田さんの写真はそれ自体がルポルタージュだからいいんだよ。
それもこれも、あなたが経験した事実なんだから」と心強いアドバイスを下さいました。
そう、旅先の経験はうまくいかないことも、うまくいかないことのほうが多い。
だからその一言でとても救われました。

先日の料理会ではなんとなくしっかりお礼を伝えられなかった気がしたので、
こうして改めて書いてみました。
松本貴子さん、中川純さん、ありがとうございました。


それにしても、多くの方々にご協力いただいてできた本です。
旅先で出会った彼や彼女、素敵なご縁をつなげてくれたあの人、
執筆中にも相談や質問にお答えくださったポルトガルに詳しい方々などなど、
ここで改めて御礼申し上げます。
本当に有難うございました。



せっかくですので、
今年選ばれた本を日本旅行作家協会HPからご紹介します。

 [旅の良書2020](順不同)
■馬田草織『ムイト・ボン!ポルトガルを食べる旅』(産業編集センター) 
■吉田正仁『リヤカー引いてアフリカ縦断 時速5キロの歩き旅』(小学館) 
■梅宮創造『英国の街を歩く』(彩流社) 
■滝澤恭平『ハビタ・ランドスケープ』(木楽舎) 
■ナカムラクニオ『世界の本屋さんめぐり』(産業編集センター) 
■芦原 伸『ラストカムイ 砂澤ビッキの木彫』(白水社) 
■乙武洋匡『ただいま、日本』(扶桑社) 
■坂田ミギー『旅がなければ死んでいた』(ベストセラーズ) 
■岡本仁『また旅。』(京阪神エルマガジン社) 




さ、次に繋げよう。
生活を紡ぎつつ、まだまだ書いていこう。
戦国時代の南蛮文化花盛りの時代に飲まれた、あの飲み物の話も。


2 件のコメント:

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