2016/05/17

5月14日ポルトガル食堂at川口キトハルト

先週末の14日土曜日は、
川口駅そばにあるカフェ「キトハルト」にて
出張ポルトガル食堂を開きました。

気持ち良いお天気で日中の気温も20度越え、

まさにヴィーニョヴェルデ日和。
お店ぎりぎりいっぱい、
19名のお客様に参加いただきました。

オレンジとにんじんのサラダ&たことひよこ豆のサラダ


キトハルトのオーナーは

編集部時代の大先輩のSさん。
チームを組んで、数えきれないほどの料理ページを
何度徹夜したことか。
あの先生、この料理家にあのシェフ……。
ひたすら鍛えられたなあ。
そんな時期をご一緒した、
戦友のような先輩でもあります。

それにしても10年以上前の編集部員当時、

先輩が後に地元でカフェを始めることも、
私が間もなく独立してフリーランスでライターをしながら
ポルトガル食堂を始めることも、
全く想像できなかった。

人生どっちの方に向かって走っているのか

本人すら想像できないってことですね。
雑誌のページは編集できても、自分の人生は編集不可能。
だから面白いし、飽きない。まさにギャンブル!




当日のメニュー

イベントは、

着席でポルトガル料理を楽しんでいただきつつ、
ご用意した5種のポルトガルワインも
自由に飲み比べできるシステム。
季節柄、緑のシュワシュワと爽やかなヴィ―ニョヴェルデが主役でしたが、
実は今回一番注目を浴びたのが、
1本だけご用意したマデイラワイン。
まず、珍しいです。
だから、ワインが好きな方なら絶対気になる存在。



バーベイトのミディアム・スイート

ワインが大好きというある男性客は、

ひと口飲んだとたんに「うまっ!」と叫んで、
それを聞いた私は
思わずキッチンで小さくガッツポーズ。

その方の一言をきっかけに、
私も飲んでみたいというお客様がどんどん増えました。


マデイラワインはいわゆる酒精強化ワインといって、
作り方がちょっと変わっています。
ぶどうの糖分がアルコールに完全に変化する前に
蒸留酒を加えて発酵を止めるので、
ワイン自体に自然で上品な甘さが残る。
これが、一番のポイント。
さらにマデイラの場合は、
エストゥファ方式(人工加温熟成)で
熟成中に熱を与えます。
つまり、温めるのです。
この醸造方法は世界で唯一無二。
だって、あっためちゃうんですよ!なんて掟破りな。
これは、大航海時代にワインを船で運んでいた頃の
歴史が大きく影響しています。

そののち樽で熟成させて…と続くのですが、

今回お出ししたミディアム・スイートは
3年間の樽熟を経ています。
飲んでいただければ分かるのですが、
口当たりが柔らかいけれど豊潤さもあって、
甘露なぶどうのしずくといった感じ。
「うまっ!」と叫んでしまうのもよくわかります。

以前、ポルトガルワインのフェスを開いた時もそうでしたが、

ワイン好きが必ずはまるのが、この酒精強化タイプ。
他にはない豊潤さがあって、
味も香りも深くて飽きない。

次回の出張食堂でも、マデイラワインや、

同じ酒精強化仲間のポートワインをお出ししようと考えています。
知らないおいしさに出会うのって、
楽しいですからね!

例によってイベント中はてんてこ舞いで全く写真が撮れませんでしたが、

たくさんの方と料理やワインのお話ができ、楽しかった。
中でも一番うれしかったのは、
おそらく会場で最年長の
素敵なおばあさまに「ベリーグッド!」とお言葉をいただけたこと。
人生の大先輩ににっこりしていただいて、
帰りのお酒が本当に美味しかったです。

次回の出張ポルトガル食堂は、

西荻窪364で7月の30日、31日の予定です。

また、次回のポルトガル食堂は6月18日です。

毎回お一人参加の方がほとんどですが、
帰りごろにはすっかり話が盛り上がっているのがいつものパターンです。
ご興味、ご質問のある方は、こちらまでどうぞ。

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