2014/04/08

抜いてみよう

会社を作り、
その仕事を続けながら、
3人の子育てもしっかり頑張っている、
おまけにいつ会ってもきれいな女性がいます。
私の古くからの友人です。
いつもパワフルだなあ、
いつもきれいだなあ、
何か秘密のドリンクでも飲んでるのかい?
とか思うぐらい。

その彼女が、この間SNSでこうつぶやいていました。

「春休みで子供が家にいるんだけど、
お昼ご飯を作るパワーが出なくてお弁当を買いに行かせちゃった。
子供たちだけでお弁当屋さんに行かせちゃって、
なんだか罪悪感を感じるなあ。
買い弁で申し訳ないです」

何を言ってるんですか、そこの奥さん!

はい、抜いて抜いて、
力抜いて。
力みっぱなしじゃ、なめらかに回らないよ。

母親業は仕事じゃない。
仕事という枠組みをはるかに超えた、人生の一部。
一度母親になったら、死ぬまで母親です。
24時間365日続く「役割」でもあります。

そんな大役なんだから、
力みっぱなしは疲れちゃう。
女は強いって言うけれど、
そでもないことは女であるあなたが一番よく分かっているはず。

うまい踊り手が、
見せ場ではグッと力入れて魅せるけど、
それ以外は音楽やリズムに身を任せているように

うまい歌い手が、
サビは熱唱してしっかりきかせるけれど、
それ以外のフレーズは心地良く口ずさむように

母親だって、
しっかり子供を受けとめるときは受けとめて、
あとは軽く流していけばいい。
私はそう思うよ、A子。

毎日朝昼晩、
お母さんが頑張って食事を作ることばかりが
子育てを真剣にやってるかどうかとイコールになるとは
とてもとても思えない。
料理以外にも大事なことって山ほどあるんだから、
ちょっと疲れているなら
食事は買い弁でさっと済ませて、
肝心のときに力を発揮できればいいんじゃない?

それに、
疲れて元気のないお母さんの作った料理より、
リラックスしているお母さんと食べる買い弁の方が
ずっとずっとおいしそう。
ずっとずっと楽しそう。

あとね、買い弁って、そんなに悪いもんじゃないよ。
子供にとっちゃ、結構楽しいもの。
だって外で買ってきた食事って、イベントっぽい特別感があるからさ。
子供の頃の私がそうだった。
仕事帰りに時間がなくて、
母が焼き鳥屋さんでおかずを見つくろって帰ってきたときなんて、
ものすごくワクワクしていたし。
「タレ?塩?皮ある?」とか、
包みを開きながら聞いていたし。
母が「ゴメンね、時間がなくって」と言っても、
なんでゴメンなのかピンときていなかったぐらい。
今じゃそう言ったときの母の気持ちは良く分かるけど、
買い弁、買いおかず、子供はかなり喜んでる。

いつもきれいでいたいと心がけている、
そして本当にいつもきれいなあなたは、
いつもちゃんとお母さんの役割をまっとうしなきゃって
思っているんだと思う。

でもね、すでに3人を元気にすくすくと育てているあなたは、
120%役割を果している。
しかもハイクオリティーだよ。
もしも子育てを仕事と呼ぶなら、
あなたの仕事っぷりは素晴らしいです。
傍から見ていて、眩しいぐらい。

十分眩しいあなたは、
買い弁ぐらいでへこんじゃいかんです。

何でもちゃんとしているあなたに、
私はとても偉そうに何かを言うことはできないけど、
ひとこと。

「十分完璧だよ、もっと力抜いて!」

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